髙橋衣里子（高等学校,家政科）

「楽しく続ける生涯学習」

昭和62年(1987年）中学高等学校卒業

平成元年（1989年）短期大学家政科卒業

髙橋衣里子（旧姓 矢吹）

　短大を卒業してから30年余りとなります。卒業後はメーカーに勤め、転勤族の夫と結婚し、全国を転々としてきました。現在は大阪に落ち着き、薬膳料理を学んでいます。

　薬膳に興味を持ったのは自分と家族の体調不良からでした。たまたま近所で教えてくださる方に恵まれました。５ 年ほど前の事です。習ったことは即実践！と生活に落とし込みをしていく中で少しずつ気持ちが楽になっていくのと同時に、波はあるものの身体も良い方へ変化していきました。

　薬膳が面白いと感じるのはその背景に哲学思想があることです。客観的な視点を持つことの大切さと言い換えても良いかもしれません。自分なりに気を付けて暮らしているつもりでも、無理をしていたり、食生活が偏っていたりするものですが、自身のこととなると多くの方は「自分は大丈夫」と見過ごしがちになってしまいます。

　年齢と共に衰えてくる部分もありますが、色んな世代の方と交流し、気持ちを共有することで、勇気づけられたり、自分に向き合うきっかけが得られるのも楽しく、続けられる要因になっています。閉塞感のある世の中ですが、心身を調え健やかに過ごすことが一番と感じています。

2022年3月1日発行　安田学報掲載